17/01/2017
【白山開山1300年記念コラム vol.2】
私のカラダは白山でできている…
能美市で生まれ育った私にとって白山は遠くに見るだけの山。小中高の校歌の歌詞に出てくる程度、冬の晴れた日に真っ白な姿が教室からも見えたのを覚えているくらいでした。
恥ずかしながら初めて白山に登ったのは2004年、30代半ばです。登山とは無縁でしたが、仕事で初めて2702mの頂に立ちました。キンと冷えた山頂で見る御来光は確かにジ~ンと胸に響きましたが、何よりも一番印象に残ったことがあります。
室堂近くの万才谷雪渓でポタポタと落ちてくる雪どけ水を撮影していた時、案内の方が一言「これこそが手取川へ続く最初の一滴」と教えてくれました。
この一滴が小さな流れとなり、やがていくつもの支流が重なり合って大河へと変わっていく。たくさんの雪どけ水が日本海へと注がれる・・・と想像した方も多いでしょう。私も同じような映像が頭に浮かびました。
と同時に、手取川から用水に分岐した水が実家の田んぼに注がれる姿も目に浮かんできました。
子どもの頃はよく田植えや稲刈りの手伝いをしました。今は亡き父と、夕暮れ水回りに行った記憶も鮮明に残っています。
当時は面倒だなぁと思ったものですが、雪渓からの一滴を見ているうちに、この一滴のおかげでうちの田んぼの米が育ち、自分はその米を食べて成長してきたんだなと実感しました。
「自分のカラダは白山でできている」
この話をすると山の先輩に笑われますが、自分の中で白山への意識が大きく変わった瞬間でした。
不思議なことに一度登った山はそれ以降、愛着が湧いてきます。きょうも白山がよく見えるなぁなんて、朝起きて最初に窓から確認します。
これまで出会った山の先輩たちの思いや山だからこその掟。そのどれもが自分のココロにすとんと落ちたり納得できたのは、自分自身も白山を特別なものと感じることができたからなのでしょうね。
決して観光地ではない、ふるさとの大切な場所。
ほかの山にもたくさんの魅力があるとは思いますが、私は白山もしくは白山を眺望できる山にしか興味がありません。
日本百名山で知られる加賀市出身の深田久弥は「人は誰でも心の山を持っている」という言葉を残しました。私にも白山という素晴らしい霊峰があることが嬉しくもあり、誇りに思います。
こうしてメディアを通じて、白山をご紹介させていただいてることに感謝ですね。
白山メディア 中
◎白山開山1300年記念企画
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