19/07/2026
長文になりますが
「50年間の感謝の気持ちを込めて」
綴らせていただきます。
このたび、50年間営んでまいりました「むね樹ペンション」を
閉館することとなりました。
思い起こせば1976年8月
主人・住井宗樹が抱いた「この大自然の中でスキーの宿をやりたい」という夢に寄り添い、大阪から生後3か月の娘を抱き
両親とともに家族5人で、憧れの地・信州斑尾高原へ
移住してまいりました。
何もかもが新鮮だった20代
「ただスキーが好き」という純粋な思いから始まった夢は
多くの方々のご協力、金融機関の支え
そして親戚や両親の深い愛情に助けられ
この地に土地を求め、宿を建てることへとつながりました。
当時は高速道路も新幹線もなく、豪雪地帯での暮らしは想像以上の厳しさでした。
冬の雪かきはすべて人の手で行い
最高5メートルもの雪に驚きながらも
この自然豊かな斑尾高原での暮らしを楽しみ
一歩一歩歩んできました。
今振り返れば、若さゆえの無謀な挑戦だったのかもしれません。
それでも、あの頃の私たちには夢がありました。
その夢を信じ、夫婦二人三脚で歩み始めた50年でした。
そして開業から1年後、私は重症筋無力症という難病を患い
生死をさまよう経験をしました。
しかし、ご縁とは本当に不思議なものです。
その病気を学会で発表されていた名医・西谷裕先生との
出会いにより、命を救っていただきました。
3年前には先生から「あなたの手術は大成功でした」との
お手紙までいただき、こうして50年という節目を元気に迎えられたことに、深い感謝の気持ちでいっぱいです。
その後も、両親の介護、子育ての悩み、息子の不登校と向き合った日々
バブル崩壊後の経営の苦しみ、コロナ禍によるお客様の激減
そして心筋梗塞、狭心症、足の手術など、人生にはさまざまな出来事がありました。
けれど、その一つひとつの経験を通して多くの学びをいただきました。
そして何より、そのたびに励まし、支えてくださる方々との出会いがありました。
コロナ禍では、クラウドファンディングを通じて全国の皆様から温かいご支援をいただきました。
その時私たちの歩みは、多くの皆様の支えと温かいお気持ちによって続けてこられたのだと改めて感じることができました。
50年間、むね樹ペンションを続けてこられたことに、心から感謝いたします。
毎年のように宿をご利用くださり、「また帰ってきたよ」と
笑顔で実家のようにして 訪ねてくださった多くのお客様
厳しい環境の中でも変わらず配達してくださった業者の皆様
そして、忙しい時期に力を貸してくださったアルバイトの皆さん
共に暮らしながら宿を支えてくださった居候の皆さん
皆さんの笑顔と温かい力があったからこそ
お客様をお迎えし、50年の歴史を刻むことができました。
長い年月、喜びも悲しみも分かち合ってくださった友人の皆様
趣味を通じて出会った仲間の皆様
学びの場でご縁をいただいた皆様
そして、50年という長い年月を共に歩んだ主人・宗樹
支えてくれた娘、息子、親戚、兄弟姉妹
今は亡き義父母
そして、私たち家族にたくさんの笑顔を届けてくれた
我が家のアイドル、トイプードルのムックと与六
すべての出会いとご縁があったからこそ
今日の日を迎えることができました。
50年間
たくさんの笑顔と思い出を育んでくれた「むね樹ペンション」
この場所でいただいたご縁や温かな思い出は
これからも私たちの心の中で大切に生き続けます。
宿の灯りはここで静かに消えますが
皆様とのご縁の灯りは、これからも消えることはありません。
人生は
人との出会いによって支えられているのだと
50年を通して教えていただきました。
支えてくださったすべての皆様へ
心より感謝申し上げます。
「おかげさま」
この一言に、50年間の感謝のすべてを込めて
2026年7月27日、最後のお客様を笑顔でお見送りし
その日をもちまして「むね樹ペンション」は閉館の日とさせていただきます。
50年間、本当に、本当にありがとうございました。